DemandMetricsでよく使うSEOダッシュボード(順位モニタリング編)

DemandMetricsでよく使うSEOダッシュボード(順位モニタリング編)

DemandMetricsのご利用企業様の多くにダッシュボードを使っていただいています。用途に合わせて、色んなダッシュボードを設定して活用されています。その中でも、必ずと言って良いほど使われるのが、キーワードグループごとの下記のチャートです。

  • 順位分布
  • 平均順位
  • PotentialTraffic
  • キーワード一覧

ダッシュボードの全体的な構成を図で説明すると下記のような感じで、サイト構造にもとづいてキーワードグループを作成して、全体的に各種チャートをモニタリングできるようにします。

ダッシュボードのチャート
サイト構造にあわせてダッシュボードを作成

これらのチャートや表の見方にはコツがありますので、今回は、各チャートの見方のコツを紹介します。

順位分布

順位分布グラフは、対象キーワードグループの順位に色付けをしたグラフの時系列変動が見られるチャートです。DemandMetricsの場合、1〜10位が緑系等の色、11〜30位が黄色、31〜50位がオレンジ、51位以下が赤色のグラフです。

ビッグワードであれば10位以内、スモールワードであれば3位以内ぐらいまで検索順位が上昇すれば、しっかりと検索トラフィックを生んでくれると思います。順位分布グラフを見ることで、検索トラフィックを生むキーワードが全体のどれぐらいあるかを直感的に把握することができます。

上位表示の比較
1ページ目占有率が高いカテゴリと低いカテゴリの比較

対象の順位のキーワード数だけを表示することもできます。例えば、トラフィックを生む10位以内や3位以内のキーワードの割合だけを確認して、割合が増えていることを確認することができます。まだサイト全体の評価が低いときは、検索ランク圏外(51位以下)の割合が減って、徐々に検索エンジンに評価されてきていることを把握するような使い方になります。

順位分布のチャート
対象順位のキーワード数の変化を把握

順位分布は、階層やカテゴリ間で比較して使うことで、強い/弱い階層/カテゴリを直感的に把握できることが一番の魅力です。大規模サイトの場合、どのカテゴリが強いのか弱いのか、どう変化しているのかを把握するだけでも大変ですので、サイト全体の課題を把握するために、順位分布はぜひ有効活用していただきたいチャートです。

 

平均順位

平均順位のチャートは、対象のキーワードグループの平均順位を競合サイトと時系列比較できる折れ線グラフです。キーワードグループの全体的な順位状況や、上昇/下降状況を他社サイトと比較できることが、順位分布との違いです。

通常は、ビッグワードよりスモールワードの方が数が多いため、平均順位はスモールワードの成果が反映されやすい指標と言えます。また、キーワード数が多いほど、簡単には上昇/下降しづらい指標でもあります。

平均順位とそのトレンドをチェックすることで、競合との勝ち負け、自社&他社の上昇/下降状況を直感的に知ることができます。

自社&他社の平均順位が上昇/下降する場合、Googleのアルゴリズム変動の可能性が強いです。一方、自社だけ、他社だけが変動している場合は、何かそれぞれのサイトの要因で変動している可能性があります。

平均順位は、Googleや他社サイトといった外部の動きに素早く気づき対処するために有効なチャートです。

平均順位のチャート
平均順位のチャートはスモールワードを含めた全体的な傾向を他社と比較するのに便利

 

Potential Traffic

Potential Traffic(ポテンシャルトラフィック)は各キーワードの検索ボリュームに順位から想定したCTRを掛け算した流入推測値的な指標です。平均順位とは異なり、検索ボリュームが考慮されている分、ビッグワードの影響を大きく受けます。

PotentialTrafficを、キーワードグループ間と比較することで、検索トラフィックの多い/少ない階層やカテゴリを把握し、対策の優先度をつける事ができます。また、他社サイトと比較し、検索トラフィックの多い/少ない、増加/減少の動向も把握することができます。

Googleのアルゴリズムが変動する際、スモールワード中心に変動する場合とビッグワード中心に変動する場合があり、後者の場合は、平均順位はそれほど変動しないにも関わらず、Potential Trafficは非常に激しく変動することがあります。

したがって、平均順位だけをウォッチするのではなく、Potential Trafficと合わせてモニタリングすることで、ビッグワードとスモールワードをバランス良くモニタリングすることができます。

PotentialTrafficのチャート
PotentialTrafficのチャートは検索ボリュームの大きなワードの順位変動

 

キーワード一覧

順位分布、平均順位、PotentialTrafficは、キーワードグループの「傾向」を把握するためのチャートですが、キーワード一覧表は、具体的にどのキーワードが、どのURLで何位にランクインし、CTRや順位変動はどうなっているかなどの詳細を知るための表です。

具体的にどのキーワードに課題があるのかが分かります。また順位が低いキーワードをランクインページとセットで確認することで、どのページを対策するべきかが分かります。ページの詳細データを見ることで、内部対策チェックや外部リンクの状況も確認した上で、対策を考えることもできます。

キーワード一覧のチャート
キーワードの順位・URL・ページ詳細データを把握

どのページがランクインしているかに注目することは、サイト構造の問題に気付く上でも重要です。サイト構造に問題がある場合、クローラが適したページを評価できず、狙ったページとは違うページでランクインしてしまう現象が起きがちです。詳細は下記の記事を御覧ください。
参考:SEOツールでのPLPレポート活用法

更に順位が良いキーワードについては、CTRに注目することで、titleやディスクリプションを修正するべきかを判断することができます。ユニバーサル検索の結果と合わせてチェックすることで、ページに問題があるのか、クリックされづらい検索結果なのかを識別し、無駄な作業を避ける事もできます。

キーワード一覧のチャート
順位が良いキーワードのCTRとユニバーサル検索を比較して確認

 

まとめ

DemandMetricsでSEO目的のダッシュボードでよく使われる下記4つのチャート、表の使い方について説明しました。使われている方が多いかと思いますが、どういった観点で指標やチャートを見れば良いかを意識して使ってみてください。新しい発見があるかもしれません。

  • 順位分布:検索トラフィックを生むキーワードが全体のどれぐらいあるかを把握
  • 平均順位:全体的な順位状況や、上昇/下降状況を自社内/他社サイトと比較
  • PotentialTraffic:検索ボリュームの大きなキーワードの順位状況や上昇/下降状況を自社内/他社サイトと比較
  • キーワード一覧:具体的にどのキーワードのパフォーマンスが良い/悪いかを分析

参考にしていただけると幸いです。