DemandMetrics導入事例:変化の早いゲーム攻略情報でのSEOーゲームエイト社

DemandMetrics導入事例:変化の早いゲーム攻略情報でのSEOーゲームエイト社

ゲーム攻略情報サイト「ゲームエイト」を運営されるゲームエイト社に、変化の早いゲーム攻略情報の業界でのコンテンツ運用やSEOへの取り組みについて、インタビューさせていただきました。インタビューにお答え頂くのは、株式会社ゲームエイトの鈴木様と増田様です。

株式会社ゲームエイト 鈴木氏(左)と増田氏(右)

 

好きなことからキャリアが広がる仕組みを作りたい

休憩時間だからだと思いますが、皆さん、普通にオフィスでゲームやっていますね。

「もちろん仕事はしっかりやっていますが、休憩時間は、こんな感じで、みんなでゲームを楽しんでいます。もともと、私たちは、ゲームエイトを通じて、ゲーム好きの人たちの仕事できる環境を生み出したいということから、ゲームの攻略情報サイトを運営しています。ゲームエイトで働いている人の中には、過去にゲームに夢中になりすぎて、他の仕事に就けなかった人もいます。しかし、夢中になれるものを持っていることは素晴らしいことなので、私たちは、その強みを活かして働ける持続的な仕組みを提供できたらと考えています。」

休憩時間中のゲーム風景

 

リリース直後と運用フェーズで役割分担

早速ですが、お二人の役割を教えてください。まず、鈴木さんは、どういった業務をされていますか?

「私はゲームアプリのリリース当初の攻略コンテンツ作りを担当しています。攻略情報を求めるユーザーに向けて、リリース前から可能な限り情報を集め、リリース直後もユーザーのプレイ状況に合わせて、攻略コンテンツを制作していくことが主な役割です。リリース前の段階では、そのゲームアプリがどう発展していくかが、完全には把握できないですが、できる限り情報を集め、実際にゲームをやりこんだ上で攻略コンテンツを作っています。特にリリース直後は、数十時間、集中してゲームをやり込んで、ゲームの全体像を理解することに力を入れています。」

 

増田さんはどういった役割になるのでしょうか?

「鈴木たちのチームが構築したサイトを引き継ぎ、継続的にコンテンツの運用、改善を実施しています。ゲームは定期的にアップデートされるため、アップデートされた内容に合わせて、攻略コンテンツもアップデートしています。鈴木が、短期集中型でコンテンツを作成していくのに対して、私のチームは、長期的にサイト全体を改善していきます。」

新規コンテンツ制作フェーズと運用フェーズで役割分担

 

なぜコンテンツ発信スピードが必要か?

一気に数十時間、ゲームをやり込んで攻略コンテンツを作るというのは、すごいスピード感ですね。なぜそこまでスピードにこだわられるのでしょうか?

「ゲームには、ヘビーユーザーとライトユーザーがいますが、ヘビーユーザーの方は、ゲーム提供社も驚くほどのスピードでゲームを攻略していきます。そういったユーザーのために、価値ある攻略コンテンツを提供するためには、ヘビーユーザーの方以上にゲームをやり込み、詳しくなる必要があります。また、ゲームのユーザーは、ゲームリリース初期の段階で、気に入った攻略サイトがあれば、そのサイトを継続的に活用する傾向がありますので、最初にユーザーを獲得することが非常に重要です。そのために、ゲームリリース直後のコンテンツ発信スピードはなおさら重要だと考えています。」

 

ゲーム攻略情報ならではのSEOの難しさ

スマホゲームの場合、アップデートが継続的に行われていくと思いますが、SEO対策として難しいことはありませんか?

「ゲームのアップデートが行われていくたびに新しいキーワードが生まれます。一方で、アップデートにより、ビッグワードの検索ボリュームが急激に減ってしまうこともあります。つまり、検索キーワードの市場が、アップデートの度に大きく変動するというのが、ゲーム攻略情報サイトのSEO的な特徴だと思います。新しいキーワードが生まれてから、キーワードプランナーなどで取得できる検索ボリュームや、サジェストワードが集計されてくるまで、数週間、数ヶ月かかりますので、それでは、ゲームユーザーの求めるスピードに間に合いません。私たちは、できる限りの情報を収集して、キーワードに対する仮説を立てて、攻略コンテンツに落とし込んでいくという方法をとっています。例えば、『レベル上げ』と言うのか『経験値アップ』と言うのかなど、コンテンツ内で使う言葉の選び方なども、収集した情報から得られた仮説をベースに決めています。」

 

ユーザーが使う検索キーワードを予想するのは、難しそうです。

「そうですね。誰よりもゲームをやり込んで、ゲーマーのニーズを深く理解することがまず何より大事だと思います。その他に、ソーシャルメディアを分析して、ユーザーのニーズを調べたり、LINEグループでユーザーと日々コミュニケーションをとり、少しでもユーザーの気持ちに近づく取り組みは行っています。すでに検索ボリュームが一定あるキーワードを狙うタイプのSEOとは違い、ユーザーのニーズに対する仮説を狙ったコンテンツ運用を徹底することが、私達のSEOです。難しい面はありますが、やりがいもあります。」

 

DemandMetricsによるコンテンツとサイト構造の改善

DemandMetricsはどういった活用方法でしょうか?
「主に私(増田氏)が活用し、コンテンツやサイト構造の改善PDCAを回すために使っています。まず、どのキーワードグループに課題があるかを毎日ダッシュボードで把握し、コンテンツの改善を行っています。順位だけでなく、ポテンシャルトラフィック(検索ボリュームと順位から推計した想定流入数)が見られることが非常に助かっています。ポテンシャルトラフィックを使うことで、検索流入の伸びしろの大きいキーワードにフォーカスした改善が行いやすくなりました。ポテンシャルトラフィックを運用に組み込むことで、検索トラフィックが大きく伸びました。中にはPV数が、半年で15倍ぐらい増えたゲームもあります。」

 

新規コンテンツ作成フェーズと違い、運用フェーズでは、検索ボリュームも考慮して改善していくことが重要になってくるわけですね。

「そうですね。その他、PLPレポートをチェックして、サイト構造やコンテンツ重複への対応にも活用しています。期間の長いゲームアプリの場合、コンテンツが増えてきますので、PLPを使ってこまめにメンテナンスをしていくことも大事かと思っています。」

平均順位に加えてポテンシャルトラフィックも運用に組み込んで検索流入を改善

 

今後の方向性

今後はどういった取り組みをされていかれるのでしょうか?

「ゲームエイトの固定ファンをもっと多く作っていきたいと思っています。そのために、攻略コンテンツの発信やSEOには、これまで通り注力し、UI/UXの改善も行っていきたいと思います。やれることはまだまだありますので、今後もユーザーファーストを徹底して、色んなことにチャレンジしていきたいと思います。」

 

まとめ

ゲームエイト社は、新規コンテンツ制作フェーズと運用フェーズで、役割分担をして、サイト運営をされています。同社に限らず、新しくコンテンツを立ち上げるフェーズと運用フェーズでは、求められるスキルや性格が異なることも多いのではないでしょうか?そんな時は、ゲームエイト社の方法が参考になるはずです。

今回のインタビューの要点を下記にまとめます。

  • 新規コンテンツ制作フェーズと運用フェーズに求められる役割や仕事のやり方が大きく異なる。
  • ゲームのように変化の激しい分野の新規コンテンツは、検索ボリュームなどではなく、徹底した情報収集とユーザー調査にもとづいたキーワード選定やコンテンツ制作を行っている。
  • 運用フェーズでは、検索ボリュームをしっかり狙って改善することで大きく検索トラフィックを伸ばすことができた。

参考にしていただけると幸いです。